プリンターについて、今回は

・EPSONプリンターの純正インク詰め替え方法

前回、詰め替えインクはお勧めしませんと書き込みましたが、純正インクを使用しての詰め替えはOKです。当然ですが色合いは同じ、成分も同じだから… ただし自己責任でどうぞ。

インク詰め替えは、32番のカートリッジを例に説明していますが
31,33,37,42番のカートリッジも内部構造は同じなので同様にできます。
(構造はほぼ同じで外観は違う21,22,23番も同様に可能)

残量なし表示となったEPSON純正のカートリッジは、残量を2~3g程度残してインクエンドとなります。
カートリッジの構造上最後まで使い切るようにすると、インクが残り少ない状態では気泡が混じり、印刷結果にスジが入ったりして見るも無惨な状態になるからです。
これを分かっていないと、インクエンドでカートリッジを外してみると「チャプチャプとまだインクが残っている」となります。カートリッジの構造上、仕方のないことなんですけどね。

この複雑な内部構造のため、インク供給がインクエンドまで適切に保たれます。
また純正カートリッジには細かいゴミを通過させないフィルターも内蔵されていますので安心です。

イメージ 11・準備する物
インク吸引器(大)(小)各1本・ゴム栓・リセッター・注入口開け治具・注入口アダプターなど
(私は某2社のものを組み合わせて使っています、画像で分かるかな?)

あとあれば便利なのが、0.1g単位のスケールで100g程度まで計れるデジタル式の物


イメージ 5・32番のカートリッジは新品で39~40g、インクエンド状態(ICチップがもう無いよとなった時)で26~27g、ここから全部抜くとカートリッジ単体では24g前後なので、新品1本に入っているインクは15g~16g程度。
4~5本使用済みが集まれば1本分が作れます。
・インクエンドとなったカートリッジ自体は、プリンターから外すと密閉状態になるように作られているので、そのまま冷暗所保管で大丈夫です。(インク成分が蒸発しないので、カートリッジのまま保管が最適です。)


イメージ 12 ・詰め替え手順
(1)集まったカートリッジのうち残量が多くきれいなのを再使用するので、それは除けておいて残りのカートリッジから、インク吸引器(大)でインクを抜き取ります。
(抜き取る時は上画像矢印のボタンを押しながら)

気泡も混ざっているので消えるまで待って、必要量集まったらインクの吸引器の余分なエアーを抜いておきます。





イメージ 6イメージ 7(2)除けておいたカートリッジに、注入口開け治具で注入口に穴を開けます。ここはシールをしてあるだけなので、差し込んでひねると簡単に開きます。

(3)注入口アダプターを差し込んで、インクの吸引器(大)を差し込みます。


(4-1)画像のように裏面から見てICチップがある方を45度上にしてピストンを引きます。
(4-2)次に45度下に向けてピストンを離すとインクがカートリッジに吸い込まれていきます。
(インク経路の通路がありますので、カートリッジの角度は重要です。間違えるとエアー混入の原因となります。なお、カートリッジと吸引器の間が密閉状態になっていないとインクが吸い込まれていきません。ご注意を!)
これを交互に行い、インクがなくなるか吸い込まれなくなるまで繰り返してください。
*注意*インクは減圧吸引法で行いますので、絶対にピストンは押し込まないようにしてください。

(4-1)ピストンを引く            (4-2)ピストンを離す       
イメージ 1イメージ 2イメージ 4







(5)カートリッジの重量を計り39~40gの間になっていればOK。
イメージ 3
(6)ゴム栓をして正規の方向へ向け、ボタンを押しながらインク吸引器(小)で2~3g抜き取ります。
(これが経路のエアーを抜き取る作業となりますので忘れないように→完璧に詰め替えたようでも少しはエアーが混入することがあるため)






イメージ 8イメージ 9(7)そしてこのインクはゴム栓を外して、そのまま注入でかまいません。
(インクこぼれに注意)

(8)最後にICチップをリセット




これで純正の詰め替えインクができました。
いままで使用していますが特に問題はありません。
なお、インク出口は付着しているインクを拭き取って清掃しておくと良いでしょう。


純正インクは高いので、少しでも安上がりになればと…
自分の使い方では、使用量がLM≒LC≧Y>M>C≧BK なのでLM,LC,Y,Mを同時に、C,BKを同時に替えているので、色によっては4~5g残っているときもあります。
1色づつ替えるとインク充填で各色のインクを捨てるようになるし、以前書き込みしたようにインク交換したら次のインクが…となって、インク充填でインクを消費するのもいやなので。

なおフォトプリントがメインなので、純正品以外は使う気にはなれません。
いままでは捨てていた物が、再使用できるのでやってみようと思う方は自己責任でどうぞ。
(なれないうちは手がインクで汚れます、その点は覚悟しておいてください。)

また35,47番のカートリッジは、外観も構造も違いますのでこの充填方法はできません。
46,50,53,55番などのNewタイプはカートリッジに穴あけしないとできないし、リセッターも違います。
また残量センサーがあって残り1㏄位でインクエンドが出るため、純正インクでの詰め替えのメリットはないと思います。
(検索するとインクカートリッジの分解画像がいろいろと出てきますので興味のある方はどうぞ)


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